【ルノルマンカードの分類について】
36枚のルノルマンカードは、それぞれのカードが持つ性質からポジティブ(+)・ネガティブ(−)・ニュートラル(±0)の3つに分類することができます。
※ルノルマンリーダーによってはニュートラル(±0)を更にポジティブニュートラル/ニュートラル/ネガティブニュートラルと分類して5段階に分ける方もいます。
ポジティブカードはリーディングにおいて良い方向へ、ネガティブカードは悪い方向へ、ニュートラルのカードはどちらともいえない解釈となる傾向があります。他にも、そのカードが隣接するカードに対してポジティブ(+)・ネガティブ(−)・ニュートラル(±0)の影響を与えます。
このように個々のルノルマンカードが持つ性質を理解しておくことで、例えばYES /NOで答えられる質問に対して、ワンオラクル(1枚引き)で見たときにYES(ポジティブ)/NO(ネガティブ)の結論をすぐに得ることができます。
もっとも、ポジティブカードだからといって必ずプラスに解釈するわけではありませんし、ネガティブカードだからといって必ずマイナスの意味を取るというわけでもありません。
ルノルマンカードは質問の内容やカード同士の組み合わせによって無限に物語を紡ぐことができるのを思い出して下さい。
ポジティブカードも行き過ぎれば悪影響を及ぼすことだってありますし(例・勇気を示すハートが無謀な行動に繋がる。)、ネガティブカードが物事の好転を示すこともあります(例・終焉を示す棺が辛い状況を終わらせてくれる)。
【具体的な分類方法について】
36枚のカードをポジティブ・ネガテイブ・ニュートラルに分類する方法は様々です。
オーソドックスな分類方法としては、ルノルマンの原型となった「希望のゲーム」において、それぞれのカードが示すマスに止まったときの効果を基に分類する方法が挙げられます。
それぞれのカードリーダーが参照している資料や文献によって分類方法が異なるため正解というものはありません。
例えば、日本を代表するルノルマンリーダーの一人である香先生は、その著書「ザルノルマンカード」において以下のように分類しています。※紳士、淑女は「語られるカード」のため未分類。
- ポジティブカード:1騎士 、2四葉、 3船、 4家、 9花束 、13こども、 16星、 17コウノトリ、18犬 、20庭、 24ハート 、25指輪、 31太陽、 32月、 33鍵、 34魚、 35錨
- ニュートラルカード:19塔 、22道、26本、27手紙、30百合
- ネガティブカード:5木、6雲、7蛇、8棺、10鎌、11鞭、12鳥、14狐、15熊、 21 山、23ネズミ、 36十字架
私のリーディングの土台となっているCaitlin Matthews(ケイトリン・マシュー氏)著「COMPLETE LENORMAND ORACLE HANDBOOK」では次の通り分類されています。
- ポジティブカード:1騎士、2四つ葉、9花束、16星、18犬、24ハート、31太陽、33鍵
- ニュートラルカード:3船、4家、5木、12鳥、13子ども、15熊、17コウノトリ、19塔、20庭、22道、25指輪、26本、27手紙、30百合、32月、34魚、35錨
- ネガティブカード:6雲、7蛇、8棺、10鎌、11鞭、14狐、21山、23ネズミ、36十字架
このようにルノルマンリーダーによってカードの分類方法は様々ですし、皆さんもお使いの基本書や経験を通じて、これだと思う分類方法を見つけて頂ければ良いと思います。
ただ、私が調べた結果、6雲、7蛇、8棺、10鎌、11鞭、14狐、21山、23ネズミ、36十字架の9つをネガティブカードとして扱うのはほぼ共通といえます。
これはカードのモチーフを素直に見たまま、字義通りに解釈するとそれほど迷うことなくネガティブな意味にたどり着けることのほか、ルノルマンの原型となった「希望のゲーム」において上記9つのマスに止まったものは戻ったり、お金を払わされたり、その場に留まることを余儀なくされたりと、明らかにマイナスの結果となることが挙げられます。
【ネガティブカードをポジティブに読むことはできるのか?】
「ネガティブカードをポジティブな意味合いで読むことはできますか?」という質問に対して、私は、①どのネガティブカードもカードの組み合わせ次第では全体としてポジティブに読むことがあります。但し、完全にポジティブな意味では読むことはできないなどの一定の限度はあります、②先に述べた伝統的にネガティブカードとされる9つのカードについてはワンオラクル(1枚引き)ではポジティブには読まない、と答えます。
まず前段①にあります、組み合わせ次第ではポジティブに読むことは可能であるというのは先にも述べた通り、ルノルマンカードは個々の意味や性質が確定しているわけではなく、ポジティブやネガティブの分類もあくまでも傾向を示すものであって、質問内容やカードの組み合わせ次第では逆の効果を示すこともあります。この点については後程、棺・鎌・ネズミのカードを例にとって詳しくご紹介します。
後段②については、ルノルマンカード占いというジャンルでリーディングをする以上、6雲、7蛇、8棺、10鎌、11鞭、14狐、21山、23ネズミ、36十字架の9つの伝統的なネガティブカードについては、1枚だけではポジティブな解釈は生まれないと考えています。
以前に「蛇は脱皮を繰り返し、ヘビの抜け殻は縁起がいいものとして扱われているからプラスに解釈しても良いでしょうか❓」と質問をされている方がいらっしゃいました。その方が自分の直感のみでリーディングをするのであれば、それも良いかと思います。
ですがルノルマンにおいては、カードのモチーフから受ける印象を単純に素直に字義的に解釈することが基本となります。原型の「希望のゲーム」から受け継がれている伝統的な意味合いや、私たちが蛇という生き物から通常受ける印象からすれば、蛇のカードをポジティブに解釈することは難しいと言わざるを得ません。
【ネガティブカードをポジティブに読めるのはどんな場合?】
ネガティブカードも他のカードとの組み合わせ次第では全体としてポジティブに読む場合もあります。但し、完全に意味が反転しポジティブカードとして読むことはありません。あくまでも、ネガティブな意味が薄れる、あるいは大幅に打ち消される、ネガティブな事柄への対処法が示される、事態が好転していく、と言ったように読むことになります。
ネガティブカードの中でも特に「8棺」・「10鎌」・「23ネズミ」のカードはその最たる例です。
といいますのも、棺のカードが意味する「終焉」は、良いことのみならず、悪い状況や苦しい試練をも終わらせるというプラスの効果があります。
同様に、鎌のカードが持つ「収穫(分離)」は悪い状況や関係性を根こそぎ断ち切ってしまうという意味ではポジティブです。
ネズミのカードが持つ「喪失」は、困難な障害を減少する方向に働くと解釈すればポジティブな意味合いとなります。
このように棺、鎌、ネズミの3つのカードが、ネガティブカードの後に配置された場合には、ポジティブに解釈することができる場合があります。
他方、カードリーダーの方には、ネガテイブカードの効果を打ち消すのは後に続くポジティブカードのみであり、ネガティブ✖︎ネガティブがポジティブになることはない、と主張される方もいらっしゃいます。この考え方に立つと、棺も鎌もネズミのカードも、ネガティブカードの状況を更に悪化させる方向で解釈することになります。
具体的には、棺は悲しい雰囲気を纏わせ、鎌は痛みを伴い、ネズミはさらに損害が拡大していくように解釈することになるのでしょう。
その根拠として挙げられるのは、棺、鎌、ネズミのカードからポジティブな印象を読み取ることはできない、とするものです。また、本当に物事がポジティブに好転していくのであれば、ネガティブカードの後にポジティブカードが出るはずだ。と言います。これもまた一理あります。
【私の考え方】
この争点に関する私の意見は1か0で議論するものではなく、質問内容や周囲にあるカードの状況次第でネガティブ✖︎ネガティブをネガティブにもポジティブにもどちらでも柔軟に解釈すれば良いと思います。
まず、ネガティブカードは何があっても絶対にネガティブに解釈しないといけない、と決めつけるのは、解釈の自由を制限するものであり、ルノルマンの魅力を損なうものです。
他方、ルノルマンはモチーフを素直に単純に字義通りに解釈する、という特徴から、ネガティブカードをポジティブにとらえる場合でも、完全にプラスの意味で解釈するのも行き過ぎのように思います。
そのため私は、棺の終焉、鎌の分離、ネズミの減少をポジティブな方向で読むとしても、ネズミであれば不快、ストレスがかかる方法で、鎌であれば痛みを伴う方法で、棺であれば悲しい気持ちで、というように結果においてプラスの効果があるとしても、その過程において負の側面が伴うように読むことがあります。
【まとめ】
さて、今回の記事はいかがでしたでしょうか。
個々のカードが持つポジティブ(+)・ネガティブ(−)・ニュートラル(±0)の傾向を知ることでリーディングの方向性をある程度掴むことができます。ですが、あくまでも傾向でしかないため、答えがバシっと決まっているものではなく、ましてや覚える類のものではありません。
実践経験を重ねる中で、この質問でこの組み合わせが出た場合はポジティブに、あるいはネガティブな方向に解釈する、といった自分なりの基準が出来上がっていくことになります🤗
今回の記事が皆さまの参考になれば嬉しいです。
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